東北初、牛皮の処理装置導入 品質の安定図り海外輸出へ
花巻市で食肉加工などを手掛ける高清物産は、牛皮の処理装置を東北で初めて導入した。汚れを落とし、革製品の原料として海外に輸出する。機械化により、品質の安定と作業の効率化を図る。有名ブランドの商品に使用されるケースもあり、かつては捨てられることが多かった牛皮の有効活用で、県内畜産業の振興を後押しする。
牛皮は、いわちく(紫波町)から1日平均70頭分を納入して処理する。近代処理機械で脂や汚れなどを落とし、塩蔵処理を施して出荷する。これまでは8人で手作業していたが、機械化により処理に要する時間と人手が半減し、品質も安定した。 (上記写真や文章は2021年11月8日付の岩手日報に掲載記事から抜粋しております)
同社は豚皮も一日平均1,200頭分 も納入し脱脂塩蔵を施し世界へ流通している。
日本全国から牛皮/豚皮の塩蔵処理した商品の需要があり、世界中で革製品に生まれ変わっています。
国産牛皮を使った野球グラブ
花巻・高清物産など共同開発
花巻市の食肉加工業高清物産(高橋清道社長)などは、国産牛皮を使った野球グラブを共同開発した。主流の外国産牛皮にはない、しなやかで手になじみやすい製品に仕上がり、今夏に本格販売する。かつては捨てられることもあった牛皮の新たな販路として、海外展開も視野に入れる。
グラブは野球の軟式や硬式、ソフトボールのキャッチャーミット、内野手用などでデザインや色も多様。高い耐久性と軽さが特徴で、昨秋の完成後に試験販売した。7月以降に専用サイトで本格販売し、価格は一般に流通するグラブの半額以下となる2万4千円からを想定する。
大手スポーツメーカーで長年グラブ開発に携わった土谷昌弘さん(52)が代表を務める「YABAI LLC合同会社」(埼玉県川口市)が発案し、皮加工会社などが賛同した。
地元ソフトボールクラブの監督も務める高清物産の菊池幸太専務(48)は「実際に使うと品質の良さが分かる。これまで用途が限られていた国産牛皮を多方面に活用して価値を高め、業界の好循環につなげたい」と期待する。
上記記事は2023.6.29 岩手日報社